津金山 海岸寺
「海岸寺」は、八ヶ岳の南、海抜1,000mの津金山の南斜面にある、妙心寺派臨済宗のお寺です。行基菩薩が千二百六十年前にここに庵をかまえたのが海岸寺の始まりとされています。行基は観音堂に千手千願観音を彫り海岸寺に祀ったとされています。天平9年(737年)には聖武天皇から「光明殿」の勅額を賜ったと伝えられています。境内には、西国三十三ヶ所、坂東三十三ヶ所、秩父三十四ヶ所の各札所の観音像などを移した石仏が祀られています。また長野県高遠の石仏師・守屋貞治(1765~1832年)が桃渓和尚の依頼を受けて8年費やして彫った百体観音が安置され、永い年月の中で苔の衣をまとった仏たちが、訪れる人々の心を和ませてくれます。